欧州の新たなデジタル規制は、EU市場で事業を展開する企業にとって、コネクテッド製品の構築およびセキュリティ確保の方法を一新しつつあります。
「サイバーレジリエンス法(CRA)」、「NIS2指令」、および「EUデータ法(Data Act)」は、セキュリティ、レジリエンス、データの透明性に関する統一的な枠組みを構築し、世界的な基準を形成しています。
スマート機器メーカーにとって、これらの規制への準拠は、顧客の信頼獲得、市場への参入、そして長期的な競争力確保への道筋でもあります。
欧州デジタル規制の全体像を把握するためのガイド ホワイトペーパーを読む
ヨーロッパのデジタルフレームワークを支える三つの柱
1. サイバーレジリエンス法(CRA)
CRAの焦点は何ですか? セキュア・バイ・デザインの(設計段階からセキュリティを意識した)製品設計と、製品ライフサイクル全体にわたるサイバーセキュリティの確保
デジタル要素を含む全製品にサイバーセキュリティ対策を義務付けるCRA
CRAは、デジタル要素を含むすべての製品に対してサイバーセキュリティを義務付けています。製造メーカーは、安全なデバイスを製造し、脆弱性を管理し、製品のライフサイクル全体を通じて検証済みの更新プログラムを提供しなければなりません。
主な要件
- 設計段階からのセキュリティと安全なデフォルト設定の組み込み
- SBOM(ソフトウェア部品表)の管理および脆弱性管理の実施
- 悪用された脆弱性について24時間以内に報告すること
- 適合性評価に合格し、監査記録を維持すること
| CRAホワイトペーパー | |
|---|---|
| EUサイバーレジリエンス法(CRA)の全体像をわかりやすく解説したホワイトペーパーです。適用対象となる組織、法規制の重要性、および各組織が把握すべき主要な義務事項について説明しています。 | サイバーレジリエンス法 概要解説 |
| SiliticsおよびEYとの共同執筆によるホワイトペーパー(英文)です。CRAの技術要件、コンプライアンス対応スケジュール、ならびに製品開発チームとセキュリティチームが準備すべき具体的な対応事項を詳細に解説しています。 | サイバーレジリエンス法 実践ガイド |
2. NIS2規制
NIS2の焦点は何ですか? 運用およびサプライチェーンのレジリエンス(耐障害性)
NIS2は、サイバーセキュリティの責任範囲を運用およびパートナー企業にまで拡大しています。これには、インシデント(障害)の迅速な報告、継続的なリスク管理、および経営陣の説明責任が求められます。
主な要件
- 重大なインシデント(障害)を24時間以内に検知・報告すること
- サプライヤーおよびパートナーに対するセキュリティ義務を徹底すること
- 継続的な監査および従業員研修を実施すること
| NIS2に関するホワイトペーパー | |
|---|---|
| NIS2指令の概要を簡潔にまとめた資料です。その適用範囲、施行スケジュール、および製造メーカーがお客様のサイバーセキュリティと事業継続性において果たす重要な役割について解説しています。 | NIS2概説 |
| Lyxionとの共同執筆によるホワイトペーパーです。製品設計の段階からNIS2の運用要件および監査要件に適合させることで、製造メーカーがコンプライアンス対応の負担を軽減する方法を考察しています。 | NIS2実践ガイド |
3. EUデータ法(Data Act)
テーマ: データアクセス、共有、および透明性
EUデータ法(Data Act)について
EUデータ法は、接続されたデバイスからのデータに誰がアクセスし、利用できるかを規定しています。同法は、ユーザーによる管理、安全な第三者との共有、および営業秘密の保護を促進します。
主な要件
- ユーザーが自身のデバイスから生成されたデータにアクセスできるようにすること
- APIを介した安全な第三者との共有を可能にすること
- サービスの切り離しを支援し、ベンダーロックインを防ぐこと
コンプライアンス対応が、どのようにしてデータ主導の新たなビジネスモデルを切り拓くかについては、欧州デジタル規制に関する完全ガイドをご参照ください。
各規制の連携
| 規制名 | 主な焦点 | スマート機器メーカーへの影響 |
|---|---|---|
| CRA | 製品セキュリティ | 安全な開発、更新、および監視 |
| NIS2 | 業務継続性・レジリエンス | 組織全体のリスク管理およびインシデント(障害)管理 |
| EUデータ法 | データの透明性 | 安全かつコンプライアンスに準拠したデータ共有 |
これらが一体となって相互に連携する枠組みを形成し、ライフサイクル全体にわたってデバイス、運用、およびデータを保護します。
Cumulocityの活用方法
Cumulocityは、規制上の義務を簡素化・自動化する組み込み機能により、コンプライアンスの達成を支援します。
- デバイス群およびデータの可視化
- 監査証跡付きのセキュアなOTAアップデート
- データガバナンスおよびアクセス制御
- インシデント(障害)検知および報告ツール
- 適合性評価のための証拠およびドキュメント管理
Cumulocityを活用することで、製造メーカーはコンプライアンスを日常業務に組み込み、手作業の負担を軽減しながら、長期的な信頼性と耐性を構築することができます。
次のステップへ
実用的なガイダンスについては、当社のホワイトペーパーをご覧ください
EUのデジタルおよびサイバーセキュリティ規制の弊社スペシャリストとともに、CRA、NIS2、およびEUデータ法の影響について話し合いましょう。